1. はじめに : なぜ“部位ごと”に効果が違うのか?

「額に打つと表情が固まる?」「涙袋に効かせたいけど安全なの?」
マイクロボトックスは、皮膚の浅い層に極少量のボトックスを点状に注入する**“肌質改善型の注入治療”**です!
従来の表情筋をターゲットとするボトックスと異なり、皮脂腺・汗腺・浅層筋膜(SMAS)へのアプローチを目的としているため、どの部位に打つかで得られる効果やリスクは大きく変わってきます。
「毛穴に効かせたいのか?小顔になりたいのか?」
その目的によって、選ぶべき注入部位はまったく異なります!
この記事では、最新の臨床データや信頼性のある研究をもとに、マイクロボトックスを検討中の方に向けて、各部位ごとの効果・副作用・施術費用の目安を徹底的に解説しています。
“科学的根拠に基づいた視点”で、自分に合う部位や施術を判断したい方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください!
2. マイクロボトックスが効く主な部位一覧
マイクロボトックスは「どこに打つか」によって、得られる効果がまったく異なる施術です。
単に“肌がきれいになる注射”ではなく、部位ごとにアプローチできる悩みが違うことを知るだけでも、失敗のリスクを大きく減らせます。
「どこに打てば何が改善できるのか?」という視点から、まずは代表的な注入部位を紹介します!
それぞれに期待される主な効果
- 額
- 表情ジワ・ちりめんジワ・額のハリ感改善
- 表情が固まるリスクがあるため、量と範囲の調整が鍵
- 表情ジワ・ちりめんジワ・額のハリ感改善
- 鼻・Tゾーン
- テカリ・化粧崩れ・毛穴の開きの改善
- 皮脂腺が密集する部位で、皮脂抑制効果が高い
- テカリ・化粧崩れ・毛穴の開きの改善
- 頬・フェイスライン
- 毛穴の引き締め・もたつきの改善・小顔効果
- ハイフやエラボトックスと併用されることも多い人気部位
- 毛穴の引き締め・もたつきの改善・小顔効果
- 目の下・涙袋まわり
- ちりめんジワ・乾燥小ジワの改善
- 皮膚が薄く、繊細な技術が求められる部位
- ちりめんジワ・乾燥小ジワの改善
- 顎・口元
- 梅干しジワ・唇下のたるみ・もたつき対策
- 表情の崩れが出やすいため、経験豊富な医師による調整が必須
- 梅干しジワ・唇下のたるみ・もたつき対策
どこに効かせたいか? 何を改善したいか?
この問いに対する明確な答えが、施術成功の分かれ道になります!
▶関連記事 : 毛穴とテカリに効く?マイクロボトックスの皮脂抑制メカニズムと最新研究まとめ
皮脂腺への直接アプローチが、Tゾーンや頬の毛穴・テカリをどう変えるのか?科学的根拠と実例で徹底解説しています!

3. 各部位別のメリット・デメリット

マイクロボトックスは、注入する部位によって「効かせたい効果」と「起こりうるリスク」が大きく異なるという特徴があります!
ここでは、代表的な部位ごとに実際の使用例・効果の傾向・注意点をわかりやすく整理していきます!
1. 額 : 自然な引き締め or 表情硬直のリスク
メリット
- 表情ジワ・ちりめんジワの改善
- 額全体にハリと滑らかさを出すことができる
デメリット
- 表情が固く見えるリスクあり(眉が動きにくくなる可能性)
- 量や範囲を誤ると不自然な印象になることもある
注入層が浅く広いため、効果の持続期間がやや短め(2ヶ月前後)という声も多く、ナチュラルな仕上がりを求めるなら注入のバランスが重要です。
▶ 参考研究 : 額や眉周囲へのボトックス注入では、注入量や部位のバランスが崩れることで“眉の垂れ下がり”や“表情の硬直”“Spock眉(Mephisto sign)”といった不自然な印象につながる可能性があると報告されています。
Botulinum Toxin Treatment of the Upper Face
2. 鼻・Tゾーン : 皮脂抑制と毛穴改善
メリット
- 皮脂腺が密集しており、毛穴の開き・テカリの抑制に効果的
- 初回から実感できる人も多く、化粧崩れ防止としても高評価
デメリット
- 赤み・かゆみなど、軽度の炎症反応が出ることがある
- 肌が敏感な人は注意が必要
毛穴や皮脂に悩む人にとっては非常に人気の高い部位で、特に夏場の皮脂対策として定期的に受ける人もいます。
▶ 参考研究 : **マイクロボトックスの皮脂抑制と毛穴縮小に関する2024年のシステマティックレビューでは、**皮脂分泌量の有意な減少(SMD −1.07, P = 0.03)および毛穴サイズの明確な縮小効果(SMD −2.34, P = 0.003)が報告されています。特にTゾーンや鼻など皮脂腺の密集部位では、テカリや毛穴開きに対する即時的かつ高い改善効果が確認されており、非外科的な肌質改善アプローチとして有望視されています。
Intradermal Botulinum Toxin A on Skin Quality and Facial Rejuvenation: A Systematic Review and Meta-analysis
3. 頬・フェイスライン : 小顔効果?持続期間は?
メリット
- 頬のもたつきや広がりをすっきり見せる引き締め効果
- くすみやハリ不足の改善にも効果的
デメリット
- 面積が広いため、施術範囲が広がると費用がかさみやすい
- リフトアップ目的で受けると期待外れに感じることもある
エラボトックスと組み合わせることで、“引き締め+骨格補正”の小顔施術として提案されることが多い部位です。持続期間は比較的長く、約3ヶ月前後が目安とされています。
4. 目の下 : ちりめんジワに有効?涙袋との違い
メリット
- 目元の乾燥ジワ・ちりめんジワを自然に目立たなくできる
- メイク映えや明るい印象の目元を作るのに有効
デメリット
- 皮膚が非常に薄いため、注入の深さと量に注意が必要
- 腫れや不自然さが出やすく、ダウンタイムが長引くことも
涙袋ヒアルロン酸とは目的が異なり、より繊細な調整が求められる部位です。技術不足の施術では失敗しやすいため、医師選びが特に重要とされています。
5. 顎 : 梅干しジワ・たるみ改善
メリット
- 表情筋の収縮によってできる梅干しジワに効果的
- 下顔面のバランス調整や唇下のもたつき改善にも活用できる
デメリット
- 表情が不自然になりやすく、「笑いにくい」「口が重たい」などの違和感が出ることがある
フェイスライン施術や口元整形と組み合わせて使われることが多く、デザイン力と注入技術の両立が求められる難易度の高い部位です。
▶関連記事 : マイクロボトックスの効果が出ない理由5選とその対策まとめ
「効かなかった…」と後悔しないために。注入層や部位選定ミスなど、効果が出ない5つの理由と対策を徹底解説しています。施術前に必ず読んでおきたいチェックポイントも紹介!

4. 効果の出方に差が出る理由 : 注入層と技術差
「同じ薬剤を使っているのに、なぜ効果に差が出るの?」
そんな疑問を持つ人は少なくありません。
マイクロボトックスは、皮膚のごく浅い層(真皮〜浅層筋膜)に注入する特殊な施術です。
ところが、皮膚の厚みや筋肉の発達度、皮脂腺の密度は人によってまったく違うため、効果の出方にも個人差が生じます。
とくにTゾーンや顎のような部位は、構造が複雑でデリケート。
注入の深さを誤ったり、薬剤が広がりすぎたりすると、期待した効果が得られないどころか、肌荒れやむくみなど“逆効果”になることもあります。
また、額や目の下など皮膚が薄いエリアでは、0.1mmの誤差が仕上がりに大きく影響することも。
このような繊細な施術では、どの層に・どれだけ・どう拡げるかといった「医師の技術」が非常に重要です。
つまり、マイクロボトックスは“どこで打つか”よりも、“誰に打ってもらうか”が結果を左右する施術。
効果にこだわるなら、症例経験が豊富な医師を選ぶことが成功への近道です。
5. 各部位の施術費用・持続期間比較

マイクロボトックスは部位ごとに施術範囲や効果の持続性が異なるため、費用や通院頻度にも差が出ます。
以下は、一般的な美容クリニックにおける相場価格と効果の持続期間の目安です。
部位 | 費用相場(目安) | 持続期間の目安 |
---|---|---|
額 | 11,000〜50,000円 | 約3〜6ヶ月 |
鼻・Tゾーン | 11,000〜33,000円 | 約3〜4ヶ月 |
頬・フェイスライン | 22,000〜99,000円 | 約3〜6ヶ月 |
目の下 | 8,000〜33,000円 | 約2〜4ヶ月 |
顎 | 8,000〜33,000円 | 約3〜4ヶ月 |
6. よくある質問(FAQ)
- 全顔に一気に打っても大丈夫ですか?
-
技術的には可能ですが、リスクや不自然さが増す可能性があるためおすすめはできません。
マイクロボトックスは部位ごとに効かせ方が異なります。一度に全顔へ注入すると、表情の違和感・過剰な皮脂抑制・肌の乾燥など複合的な副作用が出ることもあります。
まずは1〜2部位から始めて、反応を見ながら調整するのが安全です。 - 効果が出やすい部位はどこですか?
-
鼻・Tゾーンなど皮脂腺が密集している部位は、比較的早く変化を感じやすいです。
とくに「テカリ・毛穴・化粧崩れ」の悩みがある人にとっては、初回でも明らかな効果を実感できるケースが多いです。
一方で、くすみやちりめんジワのような肌質改善は、複数回の施術が必要になる場合もあります。 - 部位によってダウンタイムは違いますか?
-
はい、部位によって赤みや腫れの出やすさが異なります。
例えば、目の下や額のような皮膚が薄い部位は赤み・内出血が出やすい傾向があります。
逆に、頬やTゾーンは比較的安定していて、ダウンタイムが短く済むことが多いです。
施術後すぐに予定がある場合は、目立ちにくい部位から始めると安心です。 - 打ってはいけない部位はありますか?
-
医師が判断しますが、過去に副作用が出た部位や皮膚が極端に薄いエリアは避けた方がよいです。
また、慢性的な炎症・アレルギー体質・皮膚疾患がある部位も慎重な判断が必要です。
施術歴や肌トラブルの履歴は、事前カウンセリングでしっかり共有することが大切です。
7. まとめ : 自分に合う部位を見極めるには?

マイクロボトックスは、「どこに打つか」で効果もリスクも大きく変わる施術です。
まずは、毛穴・テカリ・シワなど、自分の悩みを明確にすることが最初のステップ。
また、SNSの事例が必ずしも自分に当てはまるとは限りません。
顔の骨格や筋肉の動きは人それぞれだからこそ、信頼できる医師と相談しながら、最適な部位と注入方法を選ぶことが大切です。
「とりあえず全顔」は避けて、最小限で最大の変化を狙う。
それが、マイクロボトックスを成功させる最短ルートです。
どの部位が最適かわからない人こそ、まずは“カウンセリング”で医師に相談してみましょう!
▶関連記事 : マイクロボトックスとは?肌質改善も叶う注入治療の効果と違いを解説!
初めて受ける人にもわかりやすく、マイクロボトックスの全体像や通常ボトックスとの違いを丁寧に解説した入門記事です。

コメント