優先順位を決める指標って何?
普段の生活では、無意識または感覚で商品やサービスを選んでいる方が多いと思います。
この時、無意識に選ぶ時の指標は「品質・お金・時間」だと思います。
この「品質・お金・時間」のフレームワークとして考えるものが『QCD』と言われるものです。
Q:クォリティ(品質・効果)
C:コスト(価格)
D:デリバリー(時間・期間)
商品・サービスで一番いい物は、QCDの基準が高い、高品質(Q)・低価格(C)・高速/早い(D)ですが、なかなか巡り合えません。
なぜなら、高品質な物を求めると価格が上がります。速さを求めた場合も価格が上がります。
つまり、それぞれがトレードオフの関係になります。
QCDを意識して、自分が一番重要視していることを自覚することで悩むことが少なくなり、無駄な選択は減るでしょう。
普段の生活でQCDを意識しつつ、テーマ『新しいスマートフォンを買う』を考えてみます。
※個人の主観が入るので、参考程度と思ってください。
テーマ:「新しいスマートフォンを買う」
- Q(クォリティ)が一番重要である場合
➡最新で、高性能なスマフォを予約して買う - C(コスト)が一番重要な場合
➡型落ちのスマフォを安く(中古・在庫処分)で購入する - D(デリバリー)が一番重要な場合
➡店舗へ行き、その場で購入して機種変更を乗り換える
スマフォを買うときには、QCDのどれを一番に考えていますか?
普段の生活で一度、QCDの観点で考え直してみると無駄使いや後悔は減ります。
ビジネスにおけるQCDって何?
私生活でQCDのどれを優先度は誰が決めるのか?
それは、顧客・取引先が決めます。
ITサービスの開発であれば、
画面表示のレスポンスや性能、バグの発生率などがQに当たります。
開発コストや維持費、ランニングコストに関してがCに当たり、ITサービス開始までの納期がDに当たります。
満足度を上げるポイントは、「顧客の想定するQCDに可能な限り、寄り添うこと」です。
例えば、開発コストは1000万といわれているにも関わらず、1億かかるとなれば、契約取り消しは目に見えますよね。
ビジネスにおいて、QCDのバランスをよくすることは非常に重要なこととなります。
問題解決・課題達成におけるQCDの使い方
問題解決や課題達成を行うためにはQCストーリーに沿って、アプローチします。
問題解決型QCストーリーでは下の順に対応していきます。
- テーマ選定
- 現状把握
- 目標設定
- 原因分析
- 対策立案・実施
- 効果測定
- 歯止め・標準化
この時の「対策立案/実施」の際にQCDを評価軸として、対策を選択することが一般的です。
「ビジネスで使えるくらいの英語力がない」というテーマで考えてみます。
(サラリーマンで平日はフルタイムで仕事している人を想定)
※本来であれば、現状把握~原因分析を実施しますが、割愛します。
対策として、以下の通り上がったとします。
- 英会話に通う
- オンライン英会話を始める
- 外国人の恋人を作る
- 語学留学へ行く
- 翻訳機で代用する
上記の対策をQCDの観点で評価します。
評価は、「◎:5点、○:3点、△:1点、×:0点」として表で確認することがいいでしょう。
【対策】 | Q | C | D | 点数 |
---|---|---|---|---|
英会話に通う | ○ | ○ | △ | 7 |
オンライン英会話を行う | ○ | ○ | ◎ | 11 |
外国人の恋人を作る | ◎ | ◎ | △ | 11 |
語学留学へ行く | ◎ | △ | × | 6 |
翻訳機で代用する | △ | 〇 | ◎ | 9 |
QCDの観点で評価してみた結果、
「オンライン英会話を行う」と「外国人の恋人を作る」がベストなアンサーとなりました。
今回は、QCDの優先度を同じにして評価しましたが、優先度に応じて重みを付けてもいいでしょう。
普段の生活でQCDを意識して、決断する
「問題解決・課題達成におけるQCDの使い方」で使った表は私生活でサービスなどを選ぶ時の整理にも活用できます。
例えば、「旅行のプランや旅先の選定」「新しく購入するパソコンの選定」などなど
感覚で選んでもいいですが、論理的に評価することで後悔するリスクは下がるので、試してみてもよいと思います。
まとめ
QCDとは、「Q:効果や品質」「C:お金、コスト」「D:納期、期間、時間」の観点で対象を評価するフレームワークになります。
QCDの観点で評価することで論理的に物事を決断するスキルが身につきます。
ビジネスマンであれば、QCDで考えることは必要なスキルとなります。
この記事が少しでもスキルアップ・キャリアアップに繋がればうれしいです。
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